伊藤若冲は、江戸時代中期に京都で活躍した画家で、市場に並ぶ魚や自宅の庭で飼っていた鶏など、絶え間ない身の回りのものの観察から得た実に見事な写生表現が作品の特徴です。
そんな若冲の作品の中でも特に目を引くのは、象や鯨などの生前日本にいた記録がなかった動物たちの、驚くほど繊細で精巧な描き込みでしょう。
私自身、Y. & SONSの若冲シリーズのゆかたを数年にわたって愛用していること、そして京都出身であることからも、個人的にも思い入れがある画家です。京都の錦市場では、閉店後に閉まるシャッターにずらりと若冲の絵画が描かれていますので、京都にいらした際はそれもぜひご覧になってみてください。
「鳥獣花木図屏風(ちょうじゅうかぼくずびょうぶ)」伊藤若冲(18世紀後期)
伊藤若冲の数ある名作の中から、私たちが今回ピックアップしたのが『老松白凰図(ろうしょうはくほうず)』です。本作品は若冲の最高傑作とされる「動植綵絵(どうしょくさいえ)」のなかの一作で、現在は宮内庁の三の丸尚蔵館にて所蔵されています。
また、瑞祥の象徴である鳳凰が日の出を仰ぐ姿と、長寿の象徴である老松を組み合わせた吉祥図でもあります。鳳凰という実在しない鳥が、若冲独特の緻密さと装飾性で描かれている点が、本作品に対して私が感じる最大の魅力です。
左:「老松白鳳図」伊藤若冲(18世紀中期) 右:ゆかた / 型染め / 伊藤若冲 / 鳳凰 / CHARCOAL
そんな象徴的な鳳凰の絵を大胆に黒とチャコールで再配色し、飾り羽の猪目(ハート)の部分は原画のまま緑と赤で彩色することで、Y. & SONSらしいシックな印象の中に、暑い夏を現代的かつ心地よく過ごしていただくのにピッタリの遊び心も添えたのがこのゆかたの特徴です。
ゆかたの生地は綿100%なので、ご自宅での洗濯もしていただけます。最初は糊が付いていますのでパリッとした印象ですが、着て洗うごとに生地が柔らかくなり、より一層肌に馴染んでくれるのが魅力です(オプションで糊抜きも承っております)。また、ゆかたは生地が薄いため、お尻部分の生地の破れや縫い目の裂け、また透け防止に、お仕立て時に居敷当てもお付けすることが可能です。
着流しでも十分快適に着ていただけて、洗濯もできるので、初めて和装をする方にもオススメです。
綿麻混合の羽織と麻の角帯で夏を感じられる組み合わせのスタイリングをしています。
ゆかた自体は暗い色味ですが、明るい色の帯を合わせることでコントラストが生まれます。羽織は少し透け感がある生地により、一層夏らしいスタイルを組むことができます。
合わせている帯は博多角帯/からむし/GRAYです。使えば使うほど柔らかくなるので、そのような経年変化も魅力的な角帯です。羽織は遠州手しぼ生地を使用しています。程よい凹凸がサラサラとした質感を生み出し、汗をかく夏でも肌にベタつかないのが特徴です。
また、ゆかたに羽織を合わせることで、夏の夜の肌寒さを凌げるだけでなく、生地の重なりによる陰影や厚みが生まれ、装いの印象がまた変わって見えます。実際私も、通勤時(特に夜)にゆかたの上に羽織を合わせることが多いです。帯や羽織紐まで含めたスタイリングにより、いわゆる「お祭り」の時に着るゆかたから『夏のきもの』としての着こなしになり、グッと引き締まった印象になります。
ゆかた / 型染め / 伊藤若冲 / 鳳凰 / CHARCOAL ¥55,000(お仕立て代・税込)
とても身近で、日常でも着やすいのがゆかたの一番の魅力です。
お店には仕立て上がり品もご用意しておりますので、ご来店の際にはぜひ一度ご体験ください。
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