2021/02/11 16:23



こんにちは、Y. & SONS 京都の池田です。

私たちのお店がある京都といえば、元々は政治や文化の中心地として栄え、多くの日本文化を築いてきた都市です。
また文化の発展と共に、建築や美術、それに織物も同様に、各分野の職人たちも集まってきました。
職人たちは互いの技術を競い比べあうことで、より高度な技術に昇華し受け継いできたため、京都は今でもなお織物の産地として、根付いています。本日はそんな京都のモノ作りから、スタイリングをご紹介します。

今回着ているきものは「お召(おめし)」と言います。
お召は、江戸幕府11代将軍・徳川家斉が好んで着ていたことから、「将軍がお召になるきもの」ということで、その名が付けられました。現在でもその謂れに習って、男性のきものの中では先染のきものでも格が高く、フォーマルな場にも適しているきものです。



お召は、強撚糸という強く撚りをかけた糸を使用し織ることから、シワになりづらく、独特のハリがあり光沢も控えめなため上品な雰囲気のきものです。

中でも今回きものと羽織に使用している生地は、昨年の6月にY. & SONS京都オープンを記念し、”Made in KYOTO"のモノ作りとして製作された西陣お召です。お店のオープン前には、実際に織っている現場に足を運んだり、また製織している方々にも話を伺えたりと、私たち京都スタッフにとって、とても思い入れの深い反物でもあります。

羽織の生地は、「御召緯(おめしぬき)」という強い撚りをかけた糸を使用することから、生地には凹凸があり、そのため生地離れが良く、体に纏わりつかない着心地が特徴です。

また生地の凹凸が柳の織柄をより浮かび上がらせることで、風になびく柳の木のように見えるところに、私は惹かれました。

御召緯はこのお召の最大の特徴で、1mあたり約3000回転の撚りをかけていくのですが、撚りが戻らないように工程の間では糊で糸を固定し、また製織の前には熱を加え続けるなど、糸を作るまでにとても手間がかかります。そんな多様な工程においても、熟練の職人が技術を継承しながら、作り続けているのも魅力の1つです。





中に着ているきものは、古くから親しまれている亀甲の柄になっており、「鶴は千年、亀は万年」と言われるように、長寿を願った柄になっています。
また、6角形が崩れることなく連続していることから、「永遠の繁栄」という意味もあり、とても縁起の良い意味が込められました。

きものにはこうした縁起の良い意味がこもった柄が多く残っているのも面白いところです。

今回ご紹介した西陣お召は、背景や柄に込められた意味などを知れば知るほど、惹きつけれられる魅力があります。
きものがお好きな方にはもちろんのこと、「身に纏うものだからこそ拘りたい」、そんな方にお勧めのスタイリングです。

《商品金額》
【きもの】西陣お召 小亀甲 クリーム   ¥148,500-(税込)
【羽織】西陣お召 柳縞 ブラウン     ¥176,000-(税込)
【帯】博多角帯 松葉散らし        ¥61,600-(税込)
【履物】草履 Suede Black       ¥33,000-(税込)
【羽織紐】羽織紐 洋角 Black×Navy   ¥15,400-(税込)

《商品リンク》



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